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◆ドキュメンタリーという手法を使用した画期的なアニメ作品 |
白州冴子が撮影した戦場の写真。平和の象徴として配信された“旗”のニュース映像。
HAVWCの開発風景……。物語を構成する映像は、すべて、作品世界の“誰か”が撮影した“映像”で構成されている。
アニメという空想世界にドキュメンタリーの手法を持ち込むことで、劇中に描かれる世界や事象をより現実に近い感覚で描く――。それはアニメーションがこれまで意図的に棄ててきた“現実を正面から描く映像作り”への挑戦なのだ。この作品で、ドキュメンタリー的な映像表現という新たな試みが行われる。 |
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◆なぜ、今ドキュメンタリーなのか |
1991年の湾岸戦争を転機として、実写の映像作品における戦闘表現は質的に大きく変貌した。この戦いでは、テレビなどを通して現実の戦場や兵器の映像が日常の社会に連日膨大に流れ込み、それら一連の映像体験は、湾岸戦争以後の映像作品を確実に変えた。
今や実写の世界では、ドキュメンタリー的な戦闘描写を無視して映像を作る事は出来なくなってきているのに対し、アニメーションの表現方法は、いまだに約束事の世界に閉じこもってきたといえる。そうした停滞を打破し、アニメーションにおける表現の可能性を拡げる――全ての出発点は正にこの一点にある。
そのキーワードとなるのが、“(シーンではなく)ショットで描く映像表現”。これまでアニメーションはひたすら動きを追求して作られてきたが、ここでは発想を一転して、最も印象的なショットで作品を構成する“写真集”的な表現を積極的に取り入れた。その事によって、これまでになかった、より現実的な戦場の表現が可能となったのだ。 |
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◆過酷な作戦に投入される特殊部隊とカメラマンの物語 |
この作品は、特殊部隊と行動を共にすることとなった一人の女性カメラマンがファインダーを通して経験した戦場の非日常と日常を中心に構成される。そこには、単に戦闘の場面ばかりでなく、戦いに赴くまでの兵士たちの表情や、戦争の陰でそれでも一所懸命に生きる人々の姿が綴られる。それらの姿と接するうちに、ファインダーを見つめる眼差しも少しずつ変化して行き、カメラマンは、いつしかより深い真実へと目を向ける様になって行く……。
これは冷静な記録を中心に構成された物語であると同時に、様々な触れ合いを通して変わって行く人の心の物語でもある。
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